皆様こんにちは、鍼灸師の渡邊です。
今日は膝痛と鍼灸についてお話します😊
鍼灸治療が膝痛に有効かどうかは、現在様々な議論があります。
古典や症例報告では膝の痛みに鍼灸は有効とする記述はある一方で、現代医学では膝の痛みも様々な病気が原因である為、どういった膝の痛みに対して鍼灸が有効かは十分に検証されていません。
日本人の膝痛の代表的な疾患として変形性膝関節症(膝OA)があります。
40歳以上の半数に膝OAがあると言われています(1)
変形性膝関節症に関して、現代医学の見解として専門家がまとめたガイドラインによれば、米国の整形外科学会が制作しているものだと鍼灸は代替医療として有効だという論文や臨床報告もあります(2)
アメリカのNCCIH(アメリカ国立補完統合衛生センター)という、国立の代替医療(西洋医学以外の医療)を研究報告している機関の発表によれば(3)、変形性膝関節症について
- 鍼治療はNSAIDs(痛み止めの薬)と同等の効果がある
- 鍼治療をしない人より鍼治療をした人の方が、痛みや機能について良い結果になった
- 条件付きではあるが、鍼治療を併用する事が推奨される
といった内容が記載されています。
当院では、変形性膝関節症に対して医師とリハビリの専門家である理学療法士の先生と協力しながら鍼灸治療を行っております。
膝の痛みに対して鍼治療が有効な場合もありますので、なかなか良くならない場合は一度受診をお勧めしています。
(1)変形性膝関節症ガイドライン2023
(2)米国変形性膝関節症ガイドライン2019
(3)NCCIH内の鍼灸の記載からhttps://www.nccih.nih.gov/health/acupuncture-what-you-need-to-know
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