諏訪の杜整形外科 ー 柏市豊四季駅前 WEB予約可

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皆様明けましておめでとうございます🐉
今年も諏訪の杜整形外科をどうぞよろしくお願いいたします。
 
鍼灸師の内原です。 前回のブログでは痛みを緩和する仕組みのひとつ、「広汎性侵害抑制調節(DNIC)」をご紹介しましたので、今回はより強力な鍼の鎮痛作用についてご紹介したいと思います。
今から50年以上前の、1971年(ニクソン大統領の電撃的な訪中の前年)に中国を訪れたニューヨークタイムズの記者が現地で虫垂炎になり手術を受けました。
その術後の疼痛に対して鍼麻酔が用いられ、本人が高い鎮痛効果を実感したところから、この体験を世界中に紹介。
鍼麻酔への関心が一気に高まりました。
その結果、体に鍼を刺して低周波通電を行うと痛みを感じにくくなるメカニズムを解明しようと様々な研究が行われ、鍼のもたらす鎮痛効果の仕組みが解明されていきました。
その仕組みのひとつとして注目されたのが、「鍼の刺激が脳の中で作られて痛みを抑える鎮痛作用をもたらす物質であるエンドルフィンの分泌を促す」というものです。(参考文献1-3)
エンドルフィンはモルヒネと同等以上の鎮痛効果があると言われており、鍼の刺激が副腎皮質や脳の中にある下垂体に到達するとこのエンドルフィンが分泌される仕組みが確認されています。
ただし、どこに鍼をしても誰に対しても効果があるという訳ではなく、鍼をする場所や低周波通電の頻度などを個人差に合わせて調節する必要があります。
当院では整形外科医の指導のもと、研鑽を積んだ鍼灸師が様々な痛みに対応させて頂いております。
なかなか改善されない痛みのお悩みは、是非一度当院にご相談ください😊
 
【参考文献】
(1) Clement JV, Lowry PJ, McLoughlin L, BesserGM, Rees LH, Wen HL. Acupuncturein heroinaddicts: changes in met-enkephalin and beta-endorphin in blood and CSF. Lancet. 1996; 3:380-3.
(2) Clement JV, McLoughlin L, Tomlin S, BesserGM, Rees LH, Wen HL. Increased beta-endorphin but not met-enkephalin levels inhuman CSF after acupuncturefor recurrentpain.Lancet.1996;946-9. 
(3) 石丸圭荘,今井賢治,岩昌宏,吉岡裕司,咲田雅一 .腹部外科術後痺痛に対する鍼鎮痛の効 果―末梢血β-endorphin,ACTH濃度を指標として―.日ペインクリニック会誌.1999;6(1):10-6.